会社設立に関する備忘録です。
2018年月刊司法書士6月号の記事からです。
勉強してもアウトプットしないと忘れてしまうのでこちらにメモ。
会社設立登記をするときに添付する、出資金の払込があったときに添付する
「払い込みを証する書面」について。
原則、発起人代表者の口座の預金通帳の写しがこれにあたるとされています。
しかし登記実務上の扱いでは、
設立時代表者と発起人が別である場合に、
出資金を設立時代表者に管理してほしいという場合は、
設立時代表取締役に払込金の受領権限を委任したことを
明らかにする書面を添付したうえで、設立時代表取締役の
口座の預金通帳を添付していたということです。
この扱いが平成29年3月17日民商第41号通達で、
①預金通帳の口座名義人は発起人に限らず
設立時取締役、設立時代表取締役でもよい
②設立登記申請書の添付書面から、発起人及び設立時取締役の
全員が日本国内に住所を有していないことが明らかな場合、
預金口座の名義人は発起人、設立時取締役以外のものでよい
③ただし、①②いずれの場合も
設立時代表取締役に払込金の受領権限を委任したことを
明らかにする書面を添付することが必要
とのことです。
②の方は、とくに外国人が設立するときに、日本の銀行口座を
持っていない場合の不便を考慮したものだそうです。
ちなみに外国人が口座を作る場合、
90日以内の短期在留資格では口座は作れず、
長期ビザをもっていても日本での在留期間が6か月以内だと
銀行口座は作れないとか。
とすると、日本に口座を持っていない外国人だけでは、
日本で会社が設立できない
ということになっていたんですね。
私自身の経験では、設立時代表取締役と出資者の方が別ということは
少ないですがありました。
その時は原則通り出資者の方の口座の写しを添付しましたが、
設立後には、出資金を会社名義の口座に入れることになるので、
そうであれば設立期間中から
代表取締役に管理してもらったほうがよいですよね。
会社の設立費用を出資金から出すこともあるでしょうし。
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